最終更新日 2024年3月22日

縮毛矯正は値段が高い

髪の毛、顔、爪、身体。

毎日鏡を見ては「ここをこうしたい。」「ここがこうだったら良いのに。」と思います。

自分でももちろんケアするけど、やっぱりプロの技術には勝てません。

私は髪の毛が天然パーマなので半年に一回は縮毛矯正をしに美容院へ行きます。

更にとあるイベント会場で勧誘され、定期的に通うようになったお顔のケアサロン。

どうしても許せない太もものセルライトを撃退しに行く痩身サロン。

サロンってどうしてこうも値段が高いのでしょうか。

すべてを定期的に行うと月のお給料なんてすぐになくなってしまします。

特にこのいまいましい天然パーマを治すべく縮毛矯正をかけること早15年。

最近の縮毛矯正は昔ほど不自然な直毛にはならず、自然な仕上がりになるようになりました。

それでもやっぱり縮毛矯正には技術、使用している液の質、サロンでのし仕上げ方によって出来栄えが変わってきます。

しかし縮毛矯正の大きな悩みの一つがその値段。

1万円は当たり前のように越えてくるし、上質な仕上がりを求めると1万5千円~2万円以上かかるところもあります。

社会人になりたてで服に飲み会にと何かとお金がかかる私には一度の縮毛矯正に高額を払う余裕はなく、できるだけ安いところを探していました。

そして見つけたのが、とある駅徒歩3分に位置するとある美容院。

縮毛矯正の価格はなんと5000円!

これは行くしかないと、さっそく予約を取り付けていきました。

都会のおしゃれ感などまったくない美容室だった・・

ネット上の写真で見ていたのとはずいぶんイメージが違うその美容院は、美容院というよりもまるで床屋のような内装でした。

店員は一人、黒のTシャツに黒のハーフパンツ。

小太りの30代くらいのお兄さん。

都会のおしゃれな美容師さんとはかけ離れた容姿に一瞬たじろぎました。

引き返そうかとも思いましたが、この金額で縮毛をしてくれるところをまた探すのは難儀。

金額のために我慢することを決め施術を受けることにしました。

途中までは今まで受けてきた縮毛矯正の施術内容と一緒。

髪の毛に液を付け、なじませ、洗い流し乾かす。

作業中にお客さんが一人、また一人と増えて店内は私を含めて3人のお客さんが。

それをお兄さんが一人で対応している状況です。

大丈夫かと思っていたその時、私の髪の毛を乾かすタイミングで何やらお兄さんは助っ人を呼び始めました。

そして現れた助っ人が前でチラシ配りしていたんじゃないか?!という出立のお兄さん。

金のネックレスまでかけて本当に美容師なのかと失礼な疑いの目で見てしまいます。

お兄さんは私の席に来て何も言わずに髪の毛を乾かし始めました。

ための最後の工程、ヘアーアイロンで真っすぐにするという仕上げに取り掛かったのです。

いつもくるくるで思い通りに決まらない私の髪の毛が真っすぐになるのは非常に快感で、来てよかったなと思ううれしい瞬間でもあります。

お兄さんはアイロンを取り出し、作業に取り掛かろうとします。

安物のアイロンで髪の毛がジリジリになった

まずここで引っ掛かったのはその手に持っているアイロン。

大体の美容室が取り揃えているアイロンは、美容室の非売品。

効果で質が高くなかなか普段家で使えるようなものでありません。

しかしここのアイロンは見た限りド〇キで買ったのかと思われるような代物。

少しがっかりした気持ちを抱きながらも安いから仕方ないとあきらめ、自分の髪が真っすぐになるのを鏡を見つめて待ちました。

しかし、真っすぐにならない。

それどころか少し焦げ臭いにおいがするかと思いきや髪の毛がちりちりになっているじゃありませんか!

唖然茫然として何も言えずにいるとどんどん南米の子供みたいになっていく私の髪の毛。

無表情で作業をやる続けるお兄さん。

そして無情にも時は過ぎ、私の髪の毛はちりちりに仕上がりました。

(こういう時に文句が言えないタイプなんだなと人生で初めて知る。)

最初のお兄さんが戻ってきて一言。

「あー、髪の毛傷みやすいタイプなんですね。」

もう悔しいやら悲しいやら恥ずかしいやらで何も言えず、半べそで走って家に帰りました。

家に帰って嘘であってくれと願いながら鏡を見るも、そこにはちりちりの自分の髪の毛が写っています。

もういい。

そう何かがぷつんと切れた私はおもむろにはさみを取り出し、ちりちりになった自分の毛をばっさりと切ったのでした。

これでわかるように、安かろう悪かろう。おいしい話にゃ裏がある。

まさにこれが証明されたわけです。

美容院はどんなジャンルであれ、自分の身体に返ってくるものです。

お金をかけたらかけた分だけキレイになれるし、ケチって安く済ませようとするとそんなよこしまな心が結果となって返ってくる。

そんなことを学んだ20代の夏でした。

今では真っすぐにしようと頑張るのではなく、逆にこのウェービーな髪質を生かすべくデジタルパーマをかけるようになりました。

これがとても合っているようで、毎朝のお手入れにも悩まされなくなりました。

あの経験があったからこそ、お店探しはとても大事だし、価格も平均以下のところは口コミを必ず見るようになりました。

自分の身体に返ってくる。

それを忘れずに慎重にこれからも自分磨きを続けていこうと思います。

※出典:「星川 美容室」より

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