日本でも知る人が多いユニセフ

最終更新日 2024年3月22日

ユニセフについて

国際連合児童基金として知られるユニセフは子供の権利を守る国連機関として日本でも知る人が多いです。
ユニセフは様々な活動を世界中で行います。

創立50周年に使命が明文化されています。
使命とはあらゆる活動の指針となるもので、1989年の国際連合総会で採択されてから多くの国で締結された児童の権利に関する権利条約の精神に基づきます。

ユニセフが設立されたのは1946年12月11日です。
この日から70年以上子供たちの幸せのために活動を続けています。

戦後の混乱期に子供の声というのは表に出ないものです。多くの人の努力によって子供の権利が守られるようになってきています。
実は日本も第二次世界大戦の後に支援を受け、多くの人が救われたという歴史があります。

ユニセフの活動は多岐にわたりますが、そのひとつが保健です。
世界には5歳になる前に病気など様々な理由で命を落とす子供がいます。
その数は年間560万人です。

命を落としてしまった子供の多くは安全な水やワクチンさえあれば助かっています。
すべての子供が十分なケアを受けて良い人生を送ることができるように多くのスタッフが働き、衛生的な環境を確保します。

アフリカでは多くの地域で生後1ヶ月以内に36人に1人の子供が死亡しています。
経済的に豊かな高所得国では生後1ヶ月以内に死亡する子供は333人に1人なので、かなりの格差があります。

慢性的な栄養不足は小さい子供にとって生存の危機となる深刻な問題です。
世界の乳幼児の4人に1人が慢性的な栄養不足に陥っていますが、その中の1億人以上が紛争下で暮らしています。

サハラ以南のアフリカでは下痢によって幼い子供が死んでいる状況です。
その数は年間46万人で、その6割は不衛生な水を飲みトイレがないために病気になります。

ピラミッド式の人間社会の中で最も弱い子供達に支援を届ける仕組みにより、多くの命が守られます。
子供達の命を平等に守るには基礎的な医療ケアが必要になります。

適切な医療ケアが地域の人々の手によって行える仕組みを作り、村に住む人の中から保健員を募って栄養や衛生の知識を研修して医療器材を託します。

その結果、子供達の生存率は7割近くも向上しています。
アフリカ南部では1万人以上の保健員が誕生し、4000以上の村で簡易診療所が開設されている状態です。

紛争が長く続くシリアでは、移動診療チームによって予防接種が受けられます。
東アフリカのタンザニアは自然が豊かで広大な国です。

紛争や災害の影響が少なく治安も安定しているので人口数が増えています。
これからの経済成長も期待されていますが、一般の人々の暮らしは貧しく国民の半数は貧困生活を送っている状態です。

特に国土の大半を占めている農村部には医療を受けられない子供がたくさんいます。
1年に10万人以上の乳幼児が肺炎やマラリア、下痢などで大切な命を落としている状況です。

スタッフは日々変化するデータを収集して分析を行い、子供達のための活動資金を最大限に活かせるように政策の改善を提言しています。
タンザニアで子供が抱えている問題はデータの分析結果でも明らかです。

移動式診療所の派遣に加えて管理診療所を増設しています。
さらに保健員に対して技能の研修を行い、これまでの経験から高い効果が実証されている支援を農村部に住む子供たちに集中して届けます。

その成果もあり乳幼児の死亡率を改善させることに成功しています。

ユニセフは日本をはじめ世界の人々との信頼関係によって存在している組織です。
組織に所属する全職員にはあるルールが浸透しています。

それは誰に対しても事実に基づき話し、どのような時も子供の命を最優先にするというルールです。
このルールを守り、現在も世界各国で多くのスタッフが子供達のために働いています。

国際連合児童基金と国内委員会は世界190の国と地域で子供の健康と命をサポートします。
活動する資金は個人や法人、企業などからの民間募金や各国政府からの拠出金により支えられている状況です。

このうち民間からの募金は全体の資金の約3割です。
民間募金は本部に送られて本部は各国の子供の状況をチェックして現地事務所にお金を送っています。

さらに各国政府とも連携して子供たちのための様々な活動を行い、よりよい生き方ができるようにサポートします。
2017年の状況を見てみると、250万人の子供が重度の急性栄養不良の治療を受けています。

さらに1300万人の子供が予防接種を受け、3000万人近い人々が安全な水を提供されていることが報告からわかります。
ユニセフ募金は税額控除の対象にっているので、約4割が所得税から控除されます。

協会への寄付金は所得控除に加えて税額控除のどちらか有利なほうを選ぶことが可能です。
税額控除を選んだ場合は、多くの場合で従来よりも控除額が多くなっています。

源泉徴収されている場合は、確定申告をすることで還付を受けることができます。