最終更新日 2024年5月17日

❶家賃保証サービスの仕組みについて

不動産投資に初めて乗り出す人にとって、家賃収入が永遠に確保され続けるかどうかに不安を感じる人は多く、空室の不安に耐えきれずなかなか一歩が踏み出せないケースが目立ちます。

こうした人にとって家賃保証という言葉は魔法の言葉であり、背中を大きく、そして強く押してくれるきっかけになります。
もちろんうまく活用すれば不動産投資を大きく成功させることは間違いありません。

しかし、こうした仕組みはオーナーだけが得をするものではなく、実際は家賃保証のサービスを提供する全保連などの業者に大きなメリットがある仕組みとなっています。

基本的なケースでは、例えばマンションやアパートを一括で借り上げて保証を行うやり方があります。
これをサブリースと言います。

業者はオーナーからマンションなどを借り上げ、家賃収入や管理などの業務を行っていきます。
そこから手数料を差し引いてオーナーに渡すことになりますが、この場合入居者がいなかったとしても一定の割合の家賃が渡される形になるので損はしないというものです。

一見するとオーナーにとって至れり尽くせりのプランに思えますが、実際のところは状況によっては損をすることがあるので注意が必要です。

❷空室でも満室でもオーナーへの支払いは一定

いくらオーナーに支払うのか、その割合は常に一定のものです。
たとえ空室があろうとも満室であろうとも関係ありません。

空室が目立つ状況であれば家賃保証があった方がプラスであり、すぐに満室になってなかなか空きが出ない場合にはその分だけ損をする仕組みです。
つまり、需要にバラつきがあるようなところではプラスになりやすいものの、安定した需要があるところではマイナスになるというわけです。

何でもかんでも保証をつければいいということではなく、状況に応じて判断をしていかないと利回りに影響を与えることになります。

もう1つ大きなポイントは家賃そのものです。
30年も保証してくれると聞けば、今の家賃で30年の保証をしてくれるとイメージしがちです。

実際はそんなことはなく、数年単位でシビアに査定が行われます。
業者としては満室でなければ困るので需要が少し落ちてきた、周辺の相場が下がってきたとなれば容赦なく下げようとします。

結果的に受け取れる額も同じように下がるため、不動産投資をする上でマイナスになることが多いです。
自分で管理をしていれば強気な値段設定も出来ますが、業者が絡んでしまうとこれが出来ません。

❸保証会社に任せるメリットについて

業者に任せるメリットも当然あり、特に滞納保証などは万が一家賃の滞納が発生したとしても業者が肩代わりをして、業者の側で取り立てを行うようなことになります。

他にも管理だけを委託するケースもあるので、すべてを委託する必要はありません。
むしろ委託すべき部分を絞り込むことで家賃の管理だけは自分で行い、メンテナンス面などは業者に任せることも可能です。

いずれそれらに慣れれば自分たちで管理を行うというのも1つの手です。
家賃保証を行えば不動産投資は安泰なのではなく、あくまでも1つのツールに過ぎません。

もし利用するのであればプラス面とマイナス面を天秤にかけることをおすすめします。
プラス面は手続きが非常に楽になるという部分です。

特に確定申告が楽になります。
もし自分たちでやるとなれば、それぞれの住民と契約し入居や退居に関する費用をその都度計上しなければなりません。

この部分を業者に任せれば、実際に計上するのは業者を通じてもらう家賃収入のみとなります。
それだけを記載すれば済むので、サラリーマンが不動産投資を行う場合など、確定申告そのものに慣れていないという人にはかなりおすすめです。

❹保証会社に任せるデメリットについて

デメリットがあるとすれば家賃収入の問題ですが、これは事前に需要を把握し予測することが求められます。
現時点では工場や大学があって需要はある場合でも、いつ工場や大学がなくなるか分かりません。

その逆で工場が増えて長く需要が確保されるケースもあります。
そのあたりを素人が判断することは難しいですが、不動産投資をするとなるとその部分をきっちりと見極める必要があるのも事実です。

もっとも家賃保証をしてくれる全保連などの業者が倒産する可能性もありますが、このあたりをしっかりと吟味することも不動産投資では非常に重要です。

実際に利用して成功する人もいれば、思ったような結果を出せない人もいます。
このあたりは家賃保証というものをどれだけ勉強したかにかかっています。

確実な需要が見られればそれに頼る必要はなく、必要最低限の委託だけをすればいいだけのことです。
ところが、今はいいけどももしかすると需要に陰りが見られるかもしれないとなれば、全体的な委託をお願いすることになります。

成功か失敗かを分けるのはこのあたりの勉強度合いであり、様々なことを想定しておけば避けられるものです。
甘い言葉には罠があるのは世の常ですが、甘い言葉が本当に事実かどうか、そこをしっかりと調べることが不動産投資を成功させるカギであると全保連もアドバイスしています。

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